人を評価するということはなぜ難しいのか?

会社などで部下を抱えているリーダーは、部下を評価するという機会があると思いますが、難しいと思ったことはありませんか?評価が難しいと感じる原因は評価制度にあります。難しと感じている人の属している企業の評価制度はほとんどの場合がある評価制度になっています。どのような評価制度なのでしょうか。

この記事を読むことで、部下を評価するためのポイント・コツがわかるため、
適正に評価することが簡単にできるようになります。毎年毎年、部下を評価する時期に悩まなくて済むんです。評価に伴った、面談等を実施する企業もあるかと思いますがそんなときにも役にたちます。部下がたくさんいて、評価するのが大変な上司の皆さんにも使える方法です。

さらに、適正に評価することができるようになるため、部下からの信頼も厚くなります。仕事をするうえで、部下から信頼されているということは重要なことですよね。

まずはじめに、皆さんが評価する際に陥りやすい問題をいくつかピックアップして紹介したいと思います。

  1. ハロー効果
    ハローの意味は後光です。何か一ついいところがあると実態以上によく見てしまうこと。逆に、悪いところがあると実態以上に悪く見えてしまうこと。例えば顔がイケメン、きれい、かわいい、タイプだったら評価が甘くなったりしませんか?

    偏見や先入観をなくす。評価する項目の意味を理解する。事実を評価する。

  2. 期末効果
    評価する直前の行動、結果だけで評価をしてしまう。昔のことは忘れてしまいますよね・・・

    観察記録を残す。

    観察記録っていうのは、部下の言動やその結果などを1週間に一度でも、メモに取っておくことです。昔のことも評価することができる。気づいたときにメモする習慣が大切です。

  3. 中心化傾向
    評価が「普通」に集中してしまうこと。10段階評価なら5、5段階評価なら3に評価が集まってしまう。ついついどちらでもないと思うと普通って評価してしまいがち。

    評価に普通という評価はない

  4. 寛大化傾向
    評価者の性格上、甘い評価をつけてしまう。

    甘い評価は育成につながらない

  5. 対比誤差
    自分だったらできてたから、評価低くしとこうみたいなやつ。俺がお前くらいの年の時には、あんなことやこんなことまでやってたぞ!!みたいなやつ。

    自分と比較しない

今紹介しただけでも評価する際に陥りやすい問題は、5個もあります。ほかにもたくさんありますが主なものは上の5個です。

評価の基本は「部下の日常から得られた、具体的な行動の事実に基づく評価」

評価をするときには、ものさしが必要ですね。評価のものさしに使われやすいものを表にまとめています。

区分ものさし意味
成果主義コンピテンシー能力に加え、癖、こだわりなども含み、成果につながる行動として取り上げる
実力成果に結びつく能力で再現性がある
職務個々の仕事の範囲。仕事の単位
役割本人の仕事の裁断範囲
業績本人の成績に役割の大きさ、価値を加味する
成果業績のうち、再現性があるもの。たまたまは成果ではない。
能力主義能力職務遂行能力。見えないので仕事から判断する
態度仕事への姿勢。行動評価の一部。
成績どのように仕事に取組み、どのように成果を出したか。
年功年齢年齢相応の生活保障
勤続勤続年数による貢献度

成果主義っていうのは、営業マンとか外資系の企業とかでよく採用されています。やればやるだけ評価されるというものさしです。上限はないですがやらなければゼロです。

年功は皆さん聞いたことあると思いますが、年功序列です。長く働いている人が給料高くなるあれです。年齢が上になればなるほど給料が上がるあれです。仕事ができない人でも、できる人も全員が同じもので評価されるため、これはこれでフェアな評価とも言えます。私は、絶対この評価の物差しは嫌ですね。だって、ばれずにさぼった人が得するから。まじめな人が存する制度はだめですね。

最後に、能力主義というのは、先の2つの中間の感じです。ただし、評価することが難しいのです。なぜ評価が難しいのでしょうか???

それは、簡単に見えないからです。成果主義や年功にあるものさしは目で見えるから評価がしやすいです。フェアな評価になりやすいです。年齢とか勤続年数、成果(売上、契約数など)どんな仕事をしているか、どんな役職か、・・・、これらはすべて簡単に目で見えるんです。

でも、能力のものさしにある、能力、態度、成績っていうのは、簡単には見えないです。ずっと観察していないと見えないのです。だから評価することが難しいのです。

これが、上司の方々が、部下の評価に困る根源です。半年、一年などの長期にわたって部下のことを見ていないといけないのです。さらに、評価するときに陥りやすい問題も相まって、公平な評価ができなくなってしまうんです。なんとなくな評価にしかならないのです。

それでは、能力主義のものさしを使う企業で部下の評価をフェアにするにはどうすればよいのでしょうか。

答えは簡単です。

メモをとるに限ります。

メモの取り方を紹介します。


例)A君について

5/4:依頼した仕事を失敗したから指導した。

5/11:〇〇について質問されたので、意識はしている様子だった。

5/18:指導したことが改善されてきている。以前より注意することも減ってきたように思う。

5/25:ほかの社員からA君が頑張っているというのを聞いた


このように、A君に対することをメモを取ることだけでいいんです。

え?これだけ?って思いましたか?

これだけです。

これ以上、何も必要ないです。騙されたと思って、やってみてください。そもそも自分のことでさえも、一年前と今、どのくらい成長したか比べることも難しいですよね。他人のこととなるとその難易度は数倍にも数十倍にもなります。だって興味ないですからね。

だから、メモを取るんです。

「え~、ほかの仕事がたくさんあるのに、そんなこといちいちメモってられないよー」という上司。

それがあなたの仕事ですよ~~。

1年に一回でやっていた評価、これからは毎日メモに取ることで、格段に簡単になります。まずはやってみよう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする