ISO17025ってみなさんご存知ですか? ISO17025について、初心者の方、よくわかっていない方、今後取得を目指している方に向けて、ISOってなんなのか?わけわからんですよね。
僕も最初はそうでした。何もわからず会社の先輩にISOの品質マニュアル読んで適当にやっといてと言われよくわからないままやってきました。
僕みたいにISO意味わからなくて困っている人たちの助けになれるようにサポートしたいと思います。
そもそもISO規格とは
そもそもISO規格とは何なのでしょうか。一言でいえば国際規格ということになります。国際規格というのは、「世界中どこでも、同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにするための国際的な基準」です。
ISO規格には、製品に対するものと、組織の品質活動や環境活動を管理するための仕組み(マネジメントシステム)に関するものがあります。
今回のタイトルになっている、ISO17025は後者になります。ほかにもISO9001やISO14001などが有名です。
余談ですが、ISO9001は「一貫した製品、サービスを提供し、顧客満足を向上させるためのマネジメントシステム規格」、ISO14001は「環境を維持し、環境パフォーマンスを向上させるためのマネジメントシステム規格」としてJQA(日本品質保証機構)のHPに紹介されています。
今回の本題であるISO17025は「校正機関が特定の校正能力があるものとして認定を受けるための一般要求事項をきていしたもの」です。
ISO17025の概要
校正機関が正確な測定、正確な校正結果を出す能力があるということを、権威ある第三者認定機関が認定するための要求事項が定められています。ISO17025は別名「試験所認定」と呼ばれており、9001のような品質マネジメントシステムに関する要求事項に加え、試験方法など技術的な要求事項も定められています。
よって、ISO17025に適合していると認定されると、品質マネジメントシステムがしっかりと構築されているという証明になりつつ。校正機関としての技術的な能力も保持していることの証明になります。
ISO17025は2017年に15年ぶりに改訂されています。この改定に伴い多くの試験所、校正機関が2017年度版へ移行するために、社内のマニュアルの更新を進めてきたと思います。私が所属していた会社もその一つで、1年以上取組み、やっとの思いで更新することができました。
要求事項
ISO17025の要求事項は大きく分けて、次の5つがあります。
- 一般要求事項
- 組織構成に関する要求事項
- 資源に関する要求事項
- プロセスに関する要求事項
- マネジメントシステムに関する要求事項
それぞれについて説明していきます。
一般要求事項 : 公平性
公平性に関することと機密保持に関することが規定されています。
公平性の項目では、相手によって試験結果を変えたりしてはいけないということが言いたいのだと思います。
そんなこと当たり前じゃないかと思う方もいらっしゃるかと思いますが、それをどのように取り組むことで防止しているのかをマニュアルに残しておかなければいけないのです。例えば、「私たちは公平な試験を行う」とマニュアルに記載していただけでは、公平にやっていることが証明できませんよね。
何をどうすることで公平性を保っているのか、それが一番重要なところです。しかも規定には「ラボラトリは継続的に公平性に対するリスクを特定しなければならない」という文言があるため、年に1回リスクを特定するとかでは不十分であるとされているのです。毎日、毎週、毎月、行っている取り組みの中でリスクを特定できるような仕組みが必要であるということです。
一般要求事項 : 機密保持
ここでは、顧客情報の管理方法について規定されています。サービスを提供する過程で得られた顧客情報は基本的には機密にしておかなければいけません。ただし、例外もあるよということが記載されています。マニュアルには宣言するような形で記載しておくことで問題は無いように思います。
ただ、規定の言い回しは回りくどいというか、わかりづらい表現なので、図などを用いて、情報公開してもいい場合、情報公開してはいけない場合などを表現しておくことをお勧めします。
誰が見てもわかりやすい、読めば理解できる状態で作っておくことが大切です。文字だけ羅列していると、読む気がなくなりますよね。なので図が必要なのです。
まとめ
一般要求事項について、解説しましたが規定だけ読み込むだけでは理解することが難しと思います。金銭的に余裕がある場合は以下の書籍を購入して規定を読むと理解が深まります。私もこの書籍を片手に規定を読み込みました。皆さんもぜひ頑張ってください。
また、ISO17025はISO9001の品質マネジメントシステムをベースとして作られています。以下の書籍も参考になるので、こちらも併せて購入することをお勧めします。意味のあるISO17025認定にするにはISOの理解が必要だからです。
また、本を読むのが苦手でこんなの読む気にならないっていう人はこんなサービスもあります。
そうです。ISO取得のためのコンサル、支援をしてくれる業者を探してくれるところです。どうしても一人ではできない、何をすればよいかわからない、でも認定取得しなければならないっていう方は、コンサルを頼むのも手だと思います。不得意なことは得意な人に任せて自分は違う仕事をするのも賢い選択ですよ。
時間は二度と戻ってきませんからね。
認定取得目指して頑張っていきましょう!!