「リーダー」と聞くと、みんなから人気があって、特技があって、資質があって、頭もよくて、運動神経もいいスーパーマン。そんなイメージを持っていませんか?みんなの先頭に立って、引っ張っていくのがリーダーだと思っていませんか?
でも、リーダーの役割はそれだけではありません。
リーダーは誰にでもなれます。才能、人気なんて必要ありません。今回は組織、チーム、団体等の中でリーダーをしなければならなくなった人、リーダーを初めてする人に向けて、よいリーダーになるためには何が必要なのか、どんなことに気を付ければいいのか紹介していきたいと思います。
人は言っても思い通りに動かない
まず、人は自分の思い通りには動いてはくれません。そのことに気が付いていない人が多いです。このことに気が付けるかがとても大事になります。
人はそれぞれ性格も違えば、育った環境も違いますし、価値観だって異なります。スピード重視の人がいれば、丁寧さ重視の人もいます。いろんな人がいて、一つのチームが出来上がっていることをまず認識してください。ロボットだけでチームができているわけではないです。中にはロボットのように精密に動いてくれる人もいるかもしれませんが、そんな人ばかりではないということに気付いてください。
そのような環境でチームを機能させるのがリーダーの役割なのです。動かない人を動かすのではなく、動いていただく方法を考え実行するのがあなたの仕事です。
ミスを厳しく指摘すれば改善するのであればそれでいいですが、指摘だけでは改善しないのであれば何か違う方法が必要になります。一つだめなら2つ目、3つ目の方法を考え対応するのが仕事になります。
人を動かすのではなく、どうやったら動いてもらえるのか、動きたいと思うのか考えて、行動に移せるのかがカギになります。
現状を疑う
「去年(前回)と同じだから大丈夫!」
誰でも1回は聞いたことがあるのではないでしょうか。この考え方はとても危険です。失敗への近道と言っても過言ではありません。このような考え方をしている人は、常に失敗と隣合わせです。たまたま今まで失敗になっていないだけで、すべてその時の運に任せていることになります。このような人がリーダーでチームがうまく回ると思いますか?
ここで必要になってくるのが、現状を深く考えて、現状を認識することが必要になります。「前と同じだから」というのは、思考することを放棄していることと同じです。ここで考えておけば成功したかもしれないのに、そのチャンスをみすみす見逃すだけでなく、失敗に近づいていくことになります。考えるということは誰でもできることです。それもしなくなったら、リーダー失格です。
ここで考える、思考するというのはどういうことか説明します。
私はよくチームの人に「〇〇について考えてきましたか」と聞くことがあります。その人は基本的に「はい、考えてきました」と答えるのですが、質問すると答えられないという状況に頻繁に出くわします。そのような経験はありませんか。考えた、思考したのに質問されたことに答えられなかった。そのような経験はありませんか?
とても不思議な状況だと思いますが、実際にこういうことがよくあります。これは何が原因かというと思考できていないということになります。
「考える」、「思考する」と聞くと、頭の中でぼんやり考えたり、頭の中で想像する、イメージする等、頭の中だけで完結すると思いがちですが、実は違います。中には頭の中だけで完結できる人もいるかもしれませんが、おそらくほとんどの人ができないと思います。ではどうやるのでしょうか。
それは、文字を書くということに尽きます。え?それだけ?と思うかもしれませんが、それだけです。
考えたことが文字にできないのであれば、それは考えれていません。文字にしたときにどの程度具体的に書けるかで思考の深さがわかります。例えば、目標について考える場合、「マラソンを頑張る」という目標と「〇月のマラソン大会で1時間を切って完走する」という目標では後者の方が思考が深いことが一目瞭然だと思います。だから私は、考えて欲しい時は、書いてもらうようにしています。
目標の立て方
リーダーの役割を持っている人の一番大事な仕事は何だと思いますか?みんなの意見をまとめることですか?みんなに指示を出すことですか?みんなより早く仕事をすることですか?
どれも大切だと思いますが、これより大切な仕事があります。それが目標を決めることです。「なんだそんなことか。簡単だ」と思った方、本当にちゃんとした目標が立てれているでしょうか。皆さんも一度は目標を立てたことがあると思いますが、きちんとした目標を立てるにはコツが必要です。目標の立て方のコツを知りたい方は、
基本的な目標設定の仕方 ~その目標、1年後に達成したかどうかわかりますか?~
をご覧ください。個人的な目標はこれで十分です。
それではリーダーの重要な仕事である、目標の立て方について説明します。ここでいう目標は、チームの目標です。
チームの目標を決める時に何を話し始めますか?例えば今年の文化祭、どんなことを話し合うでしょうか?よくあるのは、どんな文化祭をしたいか?という課題に対して、出し物について具体的にどんなことをするか話をすることをやってしまいがちです。
かき氷屋さんをしたい。たこ焼き屋をしたい。などです。しかし具体的な話からスタートして議論を進めていくとゴールのイメージがばらばらの状態でスタートすることになるので、中途半端な結果に終わってしまうのです。
では、何から議論を始めるべきだったのでしょうか。それは、「文化祭をする目的」です。何のために文化祭をするのか、だれのために、文化祭が終わったときにどうなっていたいのか、理想を話し合うことがとても大事になります。
リーダーがチームを引っ張る場面であれば、どんな時でもこの方法は通用します。レストランを開業する時に、ターゲットやコンセプトを決める前に、メニューを決めたりしないですよね?この目的を考えることがチーム運営ではとても重要になります。
中学校、高校だと文化祭をやることが当たり前になっていて、文化祭を行う目的を考えるという発想が湧かないと思います。しかし、目的を考えることが一番重要なのです。ここで先ほど紹介した、現状を疑う力がリーダーには必要になってくるのです。逆に言えば、リーダーをしている人は、現状を疑う力がある人が多いのではないでしょうか。周りのリーダーの人がどんなことをしているのか、見て学ぶことも大切です。いいところは真似していきましょう。
それでは、ここから学生の気分で文化祭の目的を考えてみましょう。文化祭は何のためにするのでしょうか。文化祭をする目的は何なのでしょうか?
まず、文化祭とは学校行事ですが、生徒だけで完成する行事ではありません。見に来てくれる人がいて初めて完成します。つまり文化祭は生徒だけでなく、見に来てくれる人も楽しい時間を過ごすことができて初めて成功と言えます。つまり、生徒も来場者も全員が楽しめるというのが文化祭を行う上での一番大切な目標になります。この時、生徒だけ楽しめる文化祭が目標になってしまっていたら、文化祭を行う意味が無いですよね。だって生徒が楽しめるだけでよければ生徒だけで行えばいいからです。誰も呼ぶ必要が無いですよね。
リーダーになったら、目的を考えることが大切であることがうかがえると思います。そして一度目標を立てたら終わりではないのです。目標は更新され続けなかれればいけないのです。目的は大きく変化はしないかもしれないですが、目標は変わっても良いです。むしろ自分や周囲のレベルに合わせて変わっていくべきであると思います。例えば、何のために行っているか理解できないイベントがある場合です。そのイベントは何十年も前から続いている伝統です。でも伝統だからという理由で続けられています。そのようなイベント行う意味がありますか?目的が無ければやる意味はないです。伝統は守るだけではいけないのです。そこのいい身をきちんと理解して実施できないのであれば、違う何かに変えていかなければいけないです。そのような判断がリーダーには求められています。
現状を疑い、過去を振り返り、未来に生かす。それがリーダーの仕事です。